2008-08-25 Nana Mouskouri ナナ・ムスクーリ / Nana
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若い頃は
自分がナナ・ムスクーリを聴き、
ましてやそれを自分の働くレコード屋で売るなんてことになろうとは
夢にも思っていなかった。
いったいこんなレコード
どこのどいつが聴いていたんだ?
本気でそう思っていて、
今、自分がその「どこのどいつ」に
なっていることを感じる。
ただ、
言わせてもらえば、
こうしたアーティストの作品は
オリジナルのフォーマットで日本でリリースされていることは稀で、
ましてや中古市場の浮かび上がるものは
ほとんど安易なベスト盤の類。
この傑作「Nana」みたいなジャケで売られていたら
(売られていたのかもしれませんが)
「きれいだな」くらいは思ったかも。
彼女のベスト盤で見る顔は
もっと冴えない音楽の先生みたいな感じの顔が
多かったように思う。
しかし、このアルバム、
息を止めて聴いていたくなる。
死にそうに、良いという意味だ。(松永良平)
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